この場をお借りして皆様にご報告と謝罪をさせてください。
この度のスミちゃん脱走をひきおこしてしまいましたこと、本当に申し訳ございませんでした。
たくさんの方にご心痛をおかけしてしまいました。
たくさんの方のお力、時間をお借りしました。
カルちゃんさん、hikaruさん、かる子さんをはじめとした、合宿所関係者の皆様。
そして、「やんごとなき緊急事態のため休ませます」と連絡したところ、
事情を知り独自のネットワークであらゆる角度から支援してくださった、娘のお稽古先の先生やご父兄方、生徒さん。
地域に詳しい子ども会のお母様方。
心強い犬友の皆様。
血相変えて飛び込んできたヘルメット姿の「変なおばさん」から手渡される迷子チラシを
快く受け取って掲示してくださった店主の皆様。
「わかりました、探してみますね」とチラシを手に取って持ち帰ってくださる方々。
「見つかりましたか?まだなら、今から探しに行ってみます」とお電話くださった方々。
目撃情報をよせてくださったばかりか「私があの時捕まえてあげてたら良かったのに、ごめんなさいね」と言ってくださった方。
この2日間で私の携帯には登録のない電話番号がたくさん履歴に残りました。
スミちゃんの命をつないでくださって、本当にありがとうございました。
2日目となる土曜日も進展ないまま更けていったときの絶望感は 底なし沼のように心を支配しましたが、
長期戦を覚悟し、ここで倒れてはいけない、と、「今夜は食事をとって横にもなろう」と決めました。
当然、うちのなかはひっくり返っていて冷蔵庫も空っぽ。
しかたなく家族で近所で食事をとった帰りのことです。
かるちゃんさんからの電話。
「10分前の目撃情報、行けますか?」
すぐに1週間分のフードの袋をつかんで、舞ちゃんもつかんで、
祈るような気持ちで現地に向かい、奇跡が起こりました。
娘がスミちゃんらしきシルエットを発見、
舞ちゃんがスミちゃんを引き寄せ、
hikaruさんが愛情ごはんでしっかりキャッチ。
一生分のラッキーをきっと使い果たしたと思いますが、
それに値する夜でした。
信頼し、託してくださった方々を、私は裏切ってしまいました。
合宿所から車で我が家に到着。
まずは外で対面させた方が良かろうと
留守番していた犬たちを庭に出しました。
対面は上々で、ジェロも舞ちゃんもスミちゃんの来訪をとても喜んでいました。
これなら大丈夫と 家にいれる準備として外でリードを外してしまったのが
一つ目の失態でした。
我が家の外構はすべて柵で囲われています。
わずかな隙間もそこそこ工夫して出ていけないようにしているつもりでしたし、
新しい子を迎えるにあたって、そのチェックも済ませていました。
身体の小さな子犬も預かりましたが、過去 誰も突破することはありませんでした。
この思い込みと油断が二つ目の失策でした。
これらが重なり、スミちゃんに知らない地で不安な夜を過ごさせることになってしまいました。
人間の考えることはしょせん人間の理屈がベースだということが
今回身に沁みました。
犬の能力を自分の経験や想像の程度に押し込めてはいけないということを改めて思い知りました。
我が家を出た後のスミちゃんの後ろ姿を 必死に追いかけた私は見ています。
怖くて恐怖で走り去ったというのではなく、
あ、ここから出られるやん、ちょっと行ってみようという感じで、トコトコとお尻フリフリスキップしているようでした。
坂道だったこと、スリッパだったこと、それらは不運でした。
途中からは裸足で追いかけましたが、それも無理とわかって、
でも、スミちゃんの行った先が行き止まりになることを知っていたので、引き返し、バイクで追いました。
でもでも、バイクの音が大きすぎるのか、会えませんでした。
目撃情報を後からたどると、探している間中、確かに近くにいたはずでした。
全然知らない場所だけど、目撃情報は全部舞ちゃんの散歩コース。
遠くに行かないでいてくれたのは、舞ちゃんの存在あってのことだと思います。
「もう継続は無理」と思ったにもかかわらず。
うちで一人大号泣したにもかかわらず。
それらを私はこのブログで知りましたが、
一切非難せずに黙々と最大限のサポートをしてくださった
合宿所の皆様。
その気持ちに報いるにはどうすればよいだろうか、考えました。
それは、預かりボランティアをやめないことしかない、と思いました。
捜索中、自分が嫌になって、また、怖くもなって、
「舞ちゃんのことも、もう預かる資格がありません」と一度は言いましたが、
捜索から帰ってきたら当り前の顔してうちにいる、しかもいつもの倍くらい甘えてくる舞ちゃん。
スミちゃん無事発見の後も
そちらさえ良ければ、と前置きをした上で、
再びスミちゃんを託してくださった皆様。
「怖い」という気持ちを「より慎重に」という意識に変えたらいいじゃないか、と。
今期のドラマの中でキムタクも言ってました。
「怖い気持ちがあるから、強くなれる」みたいなこと。
相手が生き物である以上、リスクをゼロにすることはできません。
でも、リスクあることをそれを承知でできる人がこの世にどれだけいるだろう。
リスク恐れて傍観者になるよりも
自分がリスク負ってでも救える命を増やしたい、
そんなことのできる人が
この世にどれだけいるだろう。
私は幸いにもその種の人たちと出会えました。
出会って、踏み込めて、
自分のことが少し好きになりました。
だから、良い悪いではなく、ただ、自分を好きでいられるように
預かりさんを続けていこうと思います。
スミちゃん舞ちゃんファンの方からはお叱りがあるかと思います。
当り前です。
これから更に気をつけます。
ご心配をおかけし、本当にすみませんでした。
(by dekawann)
この記事へのコメント
ハンナママ
その瞬間の、心臓が飛び出しそうになる位の思いを想像するだけで
ドキドキしてきます。本当に。
他人事ではありませんから...。
私も改めて、慎重に保護犬の預かりしなくてはならないと思いました。
本当にお疲れ様でした。
かる子
そうやって選別されていたら、母の保護犬の多くは、普通なら、処分対象になる可能性が高い、持って生まれた野犬気質の、人馴れしてない犬です。
一生もんのビビりのフェアリー・マミちゃん・ルイ君はもちろんですが、
浪速のももちゃん・シュリ君・為ちゃん、きなことアン(他にもいっぱい、でも眠くて名前が出てこない!)の「え~、こんなコが処分対象!?」というこもみんなみんなです。
もう1つ怖いのは、リスクが怖くて、または「一般家庭で預かるべきじゃない」という声に潰されて預かりさんがいなくなってしまうことです。
母が優先的に引き取っているのは、「他のボランティアさんが保護する可能性が低い」犬です。それを保護する条件にしています。
引き取らなければ処分になっていた可能性が高かったコです。
自分では何もしない保護主の娘(=ただの野次馬、たまに預かりさん)の立場でこんなことを言うのはおかしいのですが、続けてくださって本当にありがとうございます。
ふー様
我が家はトライアル二日目の脱走でした
今は笑って話せますが、その時はもう心臓バクバク、顔面蒼白、もう生きた心地がしませんでした。まさかと思う塀を目の前で乗り越えて行っちゃったんですからね。ワンコの身体能力恐るべしです。
あなどれません!今回無事に戻って来れて本当に良かったです。本当に本当にお疲れ様でした。くま君、マリーちゃんも必ず無事に戻って来ますように心より願います
ベアー
うちにもビビりの子がいますのでスミちゃん舞ちゃん…勝手に親近感湧きながらブログも見させて頂いてます。
こちらの合宿所が気になりいつかここの子達に私のうちの子になってもらえたら…と思いながら見ている私はこれからも、ここの子たちにいつか来てもらえたらという気持ちは変わりません!
素敵な方々が保護してくださってるのがお会いしてなくてもわかりますので。
いつも勝手にありがとうございますと思っています。
また可愛いスミちゃんのアップ楽しみにしております!
白亀
それと同時にベアーさんのコメントが家と全く同じでビックリです!!
ビビリッ子が居る所まで(汗
私共は、昨年末から毎週の様に里子を探し、色々な譲渡会や保護団体に御邪魔していました。
その中で一番感銘を受けたのが、こちらの合宿所さんです。
保護されて居る犬達を見ていれば、保護主さんを始めスタッフの方々の熱意が伝わって来ます。
それは御自分の子達と同じ様に愛情を注がれて世話をされて居る方々が有っての事かと思います。
里親になる立場から言わせて頂ければ、一般家庭で預かられて居るからこそ、里子に出しても環境の変化が少なく受入れ易いのです。
本当にとても有難い事です!
今月・先月の譲渡会に御邪魔させて頂き、舞チャンの変化に嫁共々に驚きました。
それを目の当たりにし、益々こちらから里子が欲しいと感じました。
ただ、数日前に先住犬が倒れ、闘病生活が始まりました。
今は先住犬に一日でも長生きしてもらう事に専念します。
里子探しは中断しますが、いつの日か御邪魔させて頂ければと思います。
陰ながら応援させて頂きますので、ビビリッ子ファンとして舞チャン・すみチャンの今後に期待してま~す♪
ぽっぽとノイの母