迷子犬捜索チラシの作り方~スミちゃん捜索を例に~

※この記事は編集中です。時間のある時に少しずつ書き進めています。byかる子

ー写真挿入予定ー

「超ビビリ・人馴れ途中・新しいお家に引越しした直後」という最悪な条件の中、奇跡の保護に至ったスミちゃん捜索覚え書きの一部です。
インターネット上ではダウンロードして使えるフォーマットも出回っているかと思いますが、初動の、一刻を争う時には検索する時間も惜しいです。
使える人が多いwordで(というか、私がコレしかできない)作っています。

初動の捜索全体についてはコチラ
    (↑まだ投稿していません)


◇捜索チラシのベースを持っておくと便利
以前使った迷子犬捜索チラシのwordデータを数パターンUSBに保存しているので、それをベースに作りました。
ベースになるチラシデータがあると作成時間が短縮できます。
今回はマリーちゃんのチラシが行きわたっている地域なので、デザインや色が被らない物を選びました。

◇特徴の分かる写真を用意する
体全体が写っているもの、大きさや雰囲気が分かる写真が必要です。
預かりさんや里親さんは、里親募集用や保護主への報告用に写真を撮る機会が多いですが、カメラ目線でない不愛想なボツ写真も保存しておくといざという時に役に立ちます。
預かりさんが頻繁にブログ投稿をしてくださっているおかげで、ブログから必要な写真をもらってもれるのは里親募集中の保護犬の利点ですね。
今回も、初版はブログでさっと見つけたものを使いました。スミちゃんは写真だと大きな犬に見えがちだし、合宿所で遊んでいる様子は堂々とした犬だと間違われがちだと思いました。程よい全体写真が見つからなかったので、雰囲気と早く仕上げることを優先して、初版では無表情の顔のみを使用。横向き写真は夜に送ってもらって2版から入れました。
我が家にも、逃げたら他人には絶対に保護してもらえない野犬気質のビビリ犬がいるので、いつでも迷子チラシが作れるように尻尾が下がった状態の写真を保存しています。服や胴輪などを新調した時や預かり犬を新しく迎えた時にも、写真を撮るように心がけています。
車からの目的情報をもらうことが多いので、車の人がパッと見ても「犬の捜索チラシ」であることがわかるように犬らしいシルエットがはっきりした写真だとなお良いです。

◇初動ではごく限られた情報量で、シンプルに
「犬が逃げた旨」「写真」「電話番号」、これだけあれば最低限の役割は果たせます。
「犬」は車からなど遠目にも分かるように、大きな文字ではっきりと書きます。
スミちゃんの場合は大型犬ではないと強調したかったので「7kg小さめ中型犬」とも載せましたが、犬を飼っていない人にはピンとこないと思います。
この時点で細かい特徴はいらないので、とにかくシンプルで目立つことを意識して作ります。
また、優先度は下がりますが、チラシを見た方からの質問やアドバイスを避けるために、小さく「保健所・警察には連絡済み(初版には入れ忘れました)」「避妊済みメス」も記載します。
今回の例は呼んでも来ないビビリのスミちゃんですが、名前に反応する場合は名前も載せます。
数日間特定の地域で放浪していることが分かっている場合は具体的な地域名を載せるといいかもしれませんが、まだ何も情報がないこの時点では、どうとでも使えるように地域名は書きません。
一晩で10km以上移動した犬の事例もいくつもあるのに、見る人によっては「関係ない遠くの話」「似た犬を目撃したけど、地域が違うから別の犬だろう」と判断されてしまうおそれがあるからです。

◇日焼け対策、大事な文字情報は黒で
赤や黄色は日焼けすると消えてしまうので、「犬」と「電話番号」は必ず黒か青を使います。
目立つために赤を使ったとしても、文字の輪郭を黒で縁取っておくといいです。
これはごく初期のためのチラシではありますが、スミちゃんは目撃情報が一件もないまま長期化することを最初から想定していました。一日当たり半径2kmを目安に、目撃情報がないまま捜索範囲を広げていくことになったら、初めに貼った地域の貼り直しまで手が回りません。
スミちゃんは白黒模様なので色落ちしても特徴が伝わりますが、茶色の子などは文字でも「茶色」と書いておく必要があります。
マリーちゃんの捜索では、日差しがきつい夏場に南向きに貼ったチラシが3日と持たずに色あせるのを目の当たりにしました。けれど、残してもらえているチラシは、色あせてはいても今なお必要な情報をきっちり伝えてくれています。
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◇電話は絶対に繋がるように、複数の番号を載せる
特に逃走後数日間は捜索隊内での連絡も多く、電話がふさがりがちになります。
一度かけて繋がらなかったらそのままになってしまったり、後から運よくかけ直してもらえても何時間も遅れてしまうかもしれません。大切な目撃情報を逃さないために確実につながる番号を複数載せます。
捜索中は家を空けることが多いので、固定電話ではなく携帯電話にします。
実際、スミちゃんの保護につながった目撃情報は一番目の番号が繋がらず二番目の番号にかけ直してくださいました。載せておいてよかった~と冷や汗が出た瞬間でした。

◇余白は多めに
掲示する際、上と下にテープを貼ることが多いです。必要な情報がテープで隠れてしまわないように余白を多めに作っておきます。
絶対に隠れてはいけない電話番号を用紙の内側部分に配置しておくのも手です。

◇スピード重視
いろいろ書いてはいますが、一番大事なのは一分でも早くチラシ貼り・チラシ配りを始めることです。
ついさっき声をかけた人が5分後に犬を目撃した」などの可能性もないわけではないので、捜索や聞き込みでもチラシを渡していきたいです。
パソコンでの作成が苦手な場合は手書きでもいいので、とにかく早く仕上げます。
私が今まで見たことがある迷子チラシの中で、一番いいチラシだと思ったのは手書きの「犬を探しています・写真・電話番号」だけのチラシでした。活字があふれる世の中で手書きの大きな文字は目立ちます。
パソコンでの作成の利点は、データをメールで送れることです。チラシを作ってくれる協力者がいれば、地球の裏側からでも作って送ってもらえます。
今回は我が家でチラシを作製、データができた時点でdekawann家にメール送信。私が大量カラーコピーしたチラシを持って現場に駆け付ける前からdekawann一家がチラシ貼りを始めてくれていました。

◇印刷通販の利用
「人馴れしていないビビリ犬&自分で帰れない状況」なので、新聞折り込みの利用も想定して、まずとりあえずは5000~10000部発注します(逃走の状況によります)
うちではプリントパックという印刷通販を使っています。他と比較したというのではなくて、以前利用して勝手が分かっているから便利、という理由だけですが、一つなじみの会社があると印刷会社を検索する時間が省略できます。
ポスターとしての掲示用にもポスティングや新聞折り込みにも使いやすいA4サイズコート紙90kgにしています。標準サイズだからなのか、これが一番安いです。価格は変動するようでうが、当日発送のコースでも一枚あたり2円ちょっとで印刷できます。
けれど、最短のコースで注文しても手元に届くのは翌日以降になってしまいます。
すぐに使う分はコピーしなければいけません。
チラシの配送先は現場に近い逃がしてしまった人の家が基本になりますが、受け取れない状況の場合は必ず受け取れる住所を指定します。大きさの問題だと思いますがコンビニや宅配ロッカーの受け取り等は利用できないはずです。おばあちゃんなどが在宅で受け取り損ねることがなく、その後必要に応じて車で運んでもらえるお宅、なおかつ、犬の捕獲に必要ではない人を選びます(常にフットワーク軽く動けるよう、拘束されることは避けなければいけないから)。さらにお子さんやおばあちゃんなどがいてラミネート加工まで着手してもらえるお宅だと最高です。

◇すぐ使う分をコピー
印刷通販で大量に印刷するとしても、即手元に必要なので、カラーコピーをすることになります。
掲示用の他に、ポスティング用や手渡し用に少し小さいサイズも用意しておきます。
掲示用の理想はA4サイズですが、カラーコピーは高いので、躊躇なくたくさんコピーするためにB5でも構いません。
たいていのお店ではB4までが同額でA3だけ金額が上がります。
金額を気にしている場合ではないのですが、コピーは現金じゃないとできない場合が多いし、非常時には現金の持ち合わせが大事です。
私はWordでA4サイズのデータを作った時点で同じものが4ページになるようにコピーしておき、プリントアウトする時に「A4のまま」「1枚あたり2ページ印刷」「1枚あたり4ページ印刷」と、3種類のサイズを作るようにしています。

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今はコンビニだけでなくスーパーなどにもコピー機があるので便利です。
家のプリンターでチマチマ印刷しようと思わず(時間がかかるし、インクがすぐになくなります)、潔くお店でコピーすることをお勧めします。高いだけあって、お店のコピーのインクは多少の雨では消えず、紙にも張りが出て見やすいです。
私はカンプリというセルフコピー店が近所にあるのでよく利用しています。
カラーコピー・データ出力・単色スピード印刷・断裁機など、いろいろ利用できます。
B4サイズでカラーコピーしたものを各サイズに切り分けるのは、カンプリだったら10分100円の断裁機が便利です。
以前カンプリの閉店時間中でコンビニコピーを利用した際、深夜だから閉鎖中だった喫茶コーナーの机を(と、買うつもりだったカッターを)貸してもらえたこともあります。
いろいろなサイズを作る方法が分からない場合は、掲示用だけA4でカラーコピーし、手渡し用などには白黒印刷にするのも一つの手です。(掲示用はケチらずカラーで!目立たなければ意味がありません!)

◇ラミネート加工・袋がけ
マリーちゃんの時、夜の逃走後しばらくから翌日昼まで雨が降り、逃走直後に貼ったチラシは人目に触れる前にほとんど剥がれてしまった苦い経験があります。
スピード重視ではありますが、可能な限りラミネートか袋がけをしたいところです。

 ラミネート加工:
 強度は抜群。硬さがあるのでカーブミラーなどの細いポールにも取り付けられます。
 馴染みがない方が多いと思いますが、ラミネーターはホームセンターで3,000円程度で買え、一度使うと病みつきになります。
 ラミネートフィルムもホームセンターで売っています。
 デメリットは加工に時間がかかることと、家で(コンセントがさせる場所で)じゃないと作業ができないことです。2~3台並べて同時に使うと早いです。
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 袋がけ:
 あまりの長期掲示には耐えられませんが、ラミネートのように場所を選ばず素早く作業できます。
 車での移動中に同乗者が作業することもできます。
 100均やホームセンターでテープ付きの「クリアポケット」を売っています。
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スミちゃんの時はホームセンターが閉店時間で、開いている100均では品切れだったため100均のチャック付き保存袋(食品の冷凍などにつかう袋)も使ってみました。いいかんじに見えましたが、スミちゃんが翌日保護されたので長期掲示の強度は検証できていません。


繰り返しになりますが、これはスミちゃんの、ごく初動でのチラシの一例です。
犬と状況によって必要なチラシは変わってくると思いますが、何かの参考になればと思って記録しました。

チラシの掲示方法についてはコチラ


文責 かる子

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