大晦日の脱走事件

かるちゃんです。
ずいぶん遅ればせの報告になります。
実は・・・、
昨年、大晦日にちょっとした脱走事件がありました。
運よく6時間ほどで解決したし、
バタバタしていてブログに書くゆとりもありませんでしたが、
やはりこれは、遅れてもいいから今後のために記録しておこう・・と思います。
でも、ものすご~く長くなりそうです・・・。

12月31日、ニューフェイス達が伊丹から合宿所に到着したばかりの午後2時半。
預かりさんから、「チョビが逃げた」という連絡が入りました。
しかも、首輪とハーネス2本とも抜けてしまって、何も着けてない状態だと・・
これは厳しいぞ・・・
特に懐いているという人間も、頼りになる仲良しの同居犬もいるわけじゃないチョビ。
(チョビの仲良しといえば、合宿所のキアラだからね・・・
室内で隅っこに固まってる時は どこでもさわれるし、手からオヤツだって食べますが、
そういう状況以外では、ヒトが近づくと すばしっこく逃げてしまうチョビ。

4年前、京都の預かりさん宅から逃げ出して 
それっきり帰ってこれないクマ君が頭に浮かびました。
人馴れしてないビビリを何頭も引き出して一般家庭に任せるからだ・・という
非難の声も聞こえてきそうです。

今回チョビがたった6時間で無事に帰って来れたのは、
いくつもの幸運が重なったからですが、
それも含めて、いくつかのポイントを記録しなくちゃいけないと思いました。
一番に思うのは、くま君、マリーちゃんが預かりさん宅から逃げた時の、
初動時の反省ととてつもなく大きな後悔。
さらに、全国で迷宮入りしてしまった たくさんの人馴れしてない迷子犬について、
可哀そうに・・、どうしてるんだろう・・と心を寄せたり、
もっとこんな風にしたらいいのに~と気持ちだけが焦るんじゃなく、
そんな、かわいそうなビビリワンコが1頭でも減ることを強く願って、
事例の記録と発信は必要だと思いました。

チョビはまだ散歩の経験がありません。
つまり、リードを持たれた状態で 人と一緒に歩いて家を出たことがありません。
リードを持たれたら逃げようと暴れます。
トイレ外派のチョビは、合宿所では、他の犬と一緒に庭に出て、
トイレを済ませたらビュッと室内に入ってきてました。
今の預かりさん宅は、リビングから直接、囲いの有るお庭に出られるので、
庭に出てトイレする習慣を利用して、トイレのたびにリードをつけて一緒に出てもらい、
人にリードを持たれた状態に慣れてもらうようにお願いしてました。
ただし、リードが短いと、庭にビュンと勢いよく飛び出す際に 
若くはない預かりさんが強い力で引っ張られて転んでしまうので、
リードは長さ5メートルのロングリードにして 
まずはヒトと一緒に庭に出て排せつして、ヒトと一緒に室内に入るという習慣をつけてもらう・・と。
お散歩練習の5段階くらい前のレベルです。
その後、少しずつリードの長さを短くして、
立った状態のヒトとの距離を縮めながら 普通の長さのリードに慣れてもらう予定でしたが、
預かりさんが少しでも近づくと庭の隅に逃げてしまうそうで、
せっかくのリードもいつもたるんだ状態なので、チョビ的にはフリーと同じ気分。
まだまだそんな段階のチョビだけど、心優しい預かりさんが、
自分達にも慣れてきたし、いつも室内で固まってるだけじゃあ可哀そう~と思って、
気分転換にお散歩に連れてってあげようとしたそうです。
ダブルハーネス、ダブルリードを装着して、抱っこで玄関から連れ出して、
外階段を降りて 家の前で下に降ろした途端、いきなり後引きしたチョビは
ハーネスも首輪もすべて引き抜いて 一気に走って逃げていったということでした。

●人馴れしていなくて、
呼んでも振り返らないで一目散に逃げてしまう~
自分で家に帰ってくる可能性が少ないビビリワンコ限定になりますが、
できるだけ後を追いかけて、どこに向かったのかを確認することが肝心です。
チョビの場合は、預かりのお兄さんがギリギリまであとを追い、
住宅地を走り抜け、田畑から山の方に向かって行ったところまで確認されています。
これが幸運のその①でした。
山と言っても、住宅地に囲まれた、500~600メートル四方程度の範囲で、
古いお寺の敷地も含めた、藪のような小山です。
人から隠れようとするチョビがこの範囲にいる可能性はとても高いです。

●里親募集会参加が3回目のチョビは、
12月22日の里親募集会で 今まで見せたことがない姿を見せてくれました。
(募集会参加の時は室内でリュックに入れて、リュックのまま犬達が集まる会場に搬入してました。)
チョビの尻尾は いつだってギュッと収納されていたのに、
↓ その日は マー君を見るなり、尻尾を振って大喜び。
チョビ誘うP1840877-thumbnail2.jpg
チョビのしっぽがこんなに長いなんて初めて見たわ~と、驚いたことでした。
人馴れしてない犬の捜索には、仲良しの犬を連れて行くのは必須です。
犬には無関心を装っていたチョビが、実はマー君を見て喜んだという・・。
それがわかったことは、幸運その②でした。
脱走の知らせを聞いて エプロンにクロックス姿であわてて現場に向かった私ですが、
マー君とロングリードを車に乗せることだけは忘れませんでした。

●チョビは、保健所を出た8月25日から2か月半、合宿所で暮らしていました。
合宿所では、ゴハンやおやつの合図は hikaruさんの口笛でしたから、
合宿所生活を経験した犬はみんな、口笛に反応します。
チョビ的には、他の食いしんぼワンコのように、
【口笛=おいしいおやつやゴハン】という条件反射ではなく、
【口笛=周りのわんこ達の、ワクワク感】という回路につながってたのかも・・。
いずれにしても、口笛に反応する回路ができていたことが、幸運その③でした。
大声で名前を呼んだら逃げてしまう怖がり犬の気を引くには 口笛しかありません。
マー君と一緒に、山に面した道や、山の中に続く小道など、
股関節が悪い私が歩ける限界を超えて 2時間以上、口笛を吹きながらゆっくり歩きました。
歩きながらも、かる子に連絡とってチラシ作りとコピーを頼んだり、
深夜のうちにできるだけたくさんチラシ貼りして
大晦日から元旦の朝の人出に期待して 目撃情報の一つでももらえるようにと、
いろんな人に電話連絡もしながら・・・。
同時に、この辺りから離れないでね~! という気持ちで口笛を吹きながら、
時々マー君のオヤツタイムで楽しいオーラを振りまきながら、の~んびり歩いてました。
薄暗くなるとウォーキングや犬の散歩の人が出てきて、
近所のdekawannさんも ご近所ラインを流して下さったようで、心強かった~。

●すっかり暗くなって人通りも途絶えた山沿いの道を、
口笛吹きながらゆっくり歩いている時に、
道沿いのヤブの上からガサガサ・・という音が聞こえたような・・・。
ん? 風? ねこ? イタチ?
さらにゆっくり進んでいくと、ガサガサ音もついてきてるような・・・。
ん・・! 一瞬、ヒュンと鼻鳴きが聞こえた!
マー君のロングリードを少し長く持って藪の中に誘導すると、
マー君もヒュンヒュン言いながら ヤブから上に上がろうとする。
この山沿いの道には、ところどころ街灯が立っていて、
マー君がやぶに入ろうとしたその地点は、まさに街灯が照らしてる場所でした。
これが幸運のその④でした。
やぶの中、数メートル上に、小さくて黒っぽい犬の姿を確認できました!
第一印象は、長いシッポの先が真っ白だということ。
街灯がついてるこの場所なら、マー君の力を借りながら一晩かけて警戒心を解きながら、
位置取りさえうまくいけば自分で確保できる瞬間を狙えるかもしれない・・。

●首輪もハーネスも付いてないから、
よほどよいタイミングの瞬間が降って来ないと難しいけど、
そのタイミングが今夜でなかったとしても、この付近での餌付けだけでもして、
何度でもマー君と通ってこよう~。
ウチから車で十数分の近距離だったことは 幸運のその⑤でした。

すぐに預かりさんに電話。
かる子が送ったチラシデータを当座分コピーするためにコピー機に並んでる最中でした。
大至急、アツアツの唐揚げとか、おいしそうなニオイの食べ物を買って来て~と頼みました。
預かりさんが現場に到着するまでの時間は たぶん30分程度だったかもしれませんが、
ずいぶん長く、1時間以上のように感じられました。
その間、まったりとマー君とオヤツタイムして、「おいしいねえ~」
「チョビも食べる~?」「おにいさんが美味しいゴハン持ってきてくれるよ~」とか、
どうでもいいことを の~んびりと話しかけながら時間が経つのを待ちました。
チョビは食べ物には無関心で マー君にだけ気持ちが向いていたから、
私がぐちゃぐちゃとのん気そうにしゃべり続けることで、
私の存在や声や動きを、警戒の対象ではなく、背景か空気のようにしか感じなかったみたい。

●やっと預かりさんが唐揚げ持って到着~。
少し先の、貯水槽なような所のフェンスに移動。
警戒が解けた時に さっと脇から抱えられるような位置取りになる機会を狙って、
唐揚げ持った預かりのおにいさんにも 向かい合う形でしゃがんでもらいました。
そこから あれやこれや 楽しいオヤツタイムをセッティングする予定でしたが、
上のヤブから下りてきたチョビは、せっかくの唐揚げには全く反応なし
ひたすらマー君、マー君・・・て。
唐揚げ持ってしゃがんでる私達の目の前で、
マー君がオシッコしたら、同じ所にチョビが上掛け。 
その上にマー君がオシッコの上掛け・・と、あちこちでマーキング合戦・・
おにいさんが買ってきた唐揚げは、ついにマー君だけで食べてしまったよ・・・
仕方ない・・、
「じゃあ、今日はもう帰りましょう~!」
マー君についてくるかもしれないから、車を停めてた道には戻れません。
預かりのお兄さんに先導してもらって ヤブの反対側に広がる広大な畑に下りると、
数メートルの距離を取りながらも、チョビが後から嬉しそうに付いてくるよ!
姿も動き方も、まるで無邪気な子犬・・・
かわいい・・・
こんな生き生きとしたチョビの姿は、きっと誰も見たことないでしょう・・。
でも、人が振り返ったらビュッと逃げちゃうので、みんなで、知らんふり、知らんふりね・・。
畑から住宅地側の道路に上がると、チョビは山の方に向かって走り去ってしまったけど、
ほっとけば、きっとまた付いてくるでしょう・・・
「マー君もゴハンもらおうね~」ってマー君に話しかけて、
マー君にはひたすらウキウキオーラを出しまくってもらいながら
住宅地内の道路を何度か曲がった時、
チョビが後方の曲がり角から姿を見せた・・!
ちょろちょろとすばしっこく動くから、車のライトが近づくたびにヒヤッとして、
私達がわざと道の真ん中を歩いて、徐行してもらったり・・。

やっと預かりさんちに到着~。
でも、マー君が 外階段を上って 玄関から室内に入ったとたん,
チョビは走り去ってしまって・・・
もう、それっきり姿を見せなくなってしまった・・

人馴れしてない怖がりワンコがお家から脱走したケースでは、
お家の前で何度か目撃もされてたし、玄関だって開けてたのに、
捕まえられないまま、いつの間にか離れてしまった事例を何件も知っています。
お家の前で2回目撃された後、1か月後には数キロ先の畑に出没するようになり、
運よくリードが2本とも付いたままだったから、リードを踏んで捕まえてくれた人がいて、
首輪についてた迷子札のおかげで帰ってこれたラッキーな元野犬もいました。
どこかに行ってしまったきり迷宮入りしてしまったケースや、
何日か後に 少し離れた所で交通事故遺体で発見されたコもいました。

首輪もリードも迷子札も付いてないチョビには、
何としても 今夜中に家に入ってもらいたい!

マー君を玄関につないで、玄関を開けっぱなしにしておくことにしよう。
マー君の繋留は ワイヤーリードでないと噛み切っちゃうから、
家にワイヤーリードを取りに帰ろうと、マー君と一緒に 車を停めてた所に戻ってみたら、
なんと、そこにチョビが来てた!!  
遠くから、ずっと気配をうかがってて  違う道から後をつけてきたのね!
これじゃあ、車を出せないわ・・
仕方ない・・、
私の股関節はもうボロボロで これ以上歩くの辛いけど
もう一度 歩いてお家まで戻りましょう~。

またまたマー君と一緒に 嬉しそうにお家の前まで付いてきたチョビ。
今度は、マー君をすぐにお家に入れないで、
玄関ホールからポーチ~外階段~お家の前の道ギリギリまで自由に行けるように
ロングリードの長さを調節して持っていました。
預かりのお兄さんには、カーポートの奥に隠れて座っててもらってて、
確実に室内に入ったら玄関ドアを閉めてもらう係。
預かりのお母さんがおいしそうなゴハンを玄関前に出してくれたけど、
チョビじゃなくて マー君が食べようとするから、あわてて回収~。
私は リビングへのドアの後ろに隠れて座って、
そこから手だけ出して、ドライフードを一掴み、玄関に向かってエイッと投げました。
玄関ホール、ポーチ、外階段と、あちこちに散らばるドライフードに
わあ~い!と大喜びで ウキウキ・ガツガツ拾い食いするマー君。
あっという間に全部食べちゃった~、
もっとくれ~と、嬉しそうにリビングに催促にきたマー君に、2回目の豆まき。
またまた わあ~い!とフード拾いに興じるマー君のハイテンションにつられて、
家の前の道をウロチョロ、行ったり来たりしてたチョビが玄関に入ってきて、
その勢いで、慌ててリビングに飛び込んできた~!
すかさずリビングのドアを閉めると、チョビは、そのままいつもの定位置のベッドに駆け上って、
何もなかったかのように、いつも通りの表情でいつのも隅っこに固まってる・・
預かり母さんの用意してくれたゴハンを 今度はむしゃむしゃと食べてる間に、
hikaruさんはじめ、心配してくれてた人達にメール連絡したのが 20時20分。

長い記録になりました・・・。
最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。
今回は色々な幸運が重なって チョビは無事に帰ってこれたけど、
人馴れしてない犬を一般家庭で預かってもらう場合、
どれだけ細かいお願いをしていたつもりでも伝わってないことがあって、
万が一の脱走の可能性はいつも頭に置いておかなくちゃと思います。
キーワードは「口笛」「仲良しの犬」
「現地捜索要員と、素早いチラシ作り要員の分担」等々・・

チョビは、里親募集を始めています。
まだまだ人馴れ途中ではあるけれど、
可愛い家庭犬として、これから急成長の可能性を感じています。
この件については、また近いうちに記事を書きますね。


"大晦日の脱走事件" へのコメントを書く

お名前:
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント:
ポチッと応援よろしくね。
にほんブログ村